ICL(フェイキックIOL)とは

ICL(フェイキックIOL)(有水晶体眼内レンズ)とは

フェイキックIOLとは、ご自分の水晶体は温存したまま近視を矯正する手術の際に用いるソフトコンタクトレンズのような柔らかい人工レンズの総称です。現在第一選択となっているレンズがICL(Implantable Collamer Lens)です。
そのため、「強度の近視・乱視」「角膜が薄い」「暗所瞳孔径が大きい」といったレーシック不適応の方の屈折矯正に、ICL(フェイキックIOL)が有効な治療法となります。

有水晶体眼内レンズの名の通り、患者さんご自身の水晶体は残した状態で、眼内にレンズを挿入します。水晶体による調節機能が温存されるため、遠くのみならず近くにもピントが合います。但し、レーシックと同様に、老眼のある方が手術の結果遠くが見えるようになると、近くを見るための眼鏡が必要になります。
また、すでに一定以上の白内障がある場合には、白内障の手術をすることをお勧めします。

ICL(フェイキックIOL)は、ヨーロッパでは1986年から、眼内(前房:角膜と虹彩の間の空間)に、人工レンズを挿入することで行われてきました。2004年9月には米国FDAの承認も得ており、その安全性と有効性は確立されてきました。

当院では、2006年1月より、ICL(フェイキックIOL)手術を施行

フェイキックIOLは、OPHTEC社、またはSTARR社指定の研修を受けた施設のみが行える手術です。しかし、レーシックと同様に、商業ベースでICL(フェイキックIOL)を行っている施設も少なくなく、手術を受ける前には慎重な施設選びが重要です。

当院は、手術後の合併症等に迅速に対応できる技術と診療体制を有した眼科医療施設であり、数多くの症例数を有しています。


  • OPTHTEC社PhakicIOL研修受講証

  • OPTHTEC社PhakicIOL研修受講証

  • STARR社ToricICL研修受講証

治療前の視力0.03→治療後の視力 1.18
吉野眼科クリニックのICL(フェイキックIOL)治療成績(2009/12)



<ご参考>日本で初めて当院でICL手術を受けた眼科医の体験談



ICL(フェイキックIOL)の種類とレーシックとの違い

レーシック手術の原理

角膜にレーザーを照射

レーシックでは、角膜に対してレーザー施術をする方法となります。
そのため、不適応と判断された方は、角膜以外で屈折矯正を検討する必要があります。

適応屈折度数

  • 近視度数-0.00D以上、-8.00D以下
  • 遠視度数+1.00D以上、+5.00D以下
  • 乱視度数-5.00D以下

※手術には角膜に一定の厚みが必要
※両眼同時手術は可能

ICL(フェイキックIOL)手術の原理と種類

折りたたみ式レンズとなりますので、小さな切開から挿入可能です。
角膜形状を変化させずに視力矯正を行う方法になります。
角膜が薄くレーシックを受けることができない適応外の方も視力矯正が可能となります。

後房型有水晶体眼内レンズ
ICL(Implantable Collamer Lens):近視矯正用折りたたみ式レンズ

ICL眼球内の虹彩と水晶体の間にレンズを移植して、近視や乱視を治す方法(後房型フェイキックIOL)で、現在の第一選択のレンズです。
レンズ中央に穴の開いたhole-IOLを採用し、術後の白内障発症のリスクも軽減します。

後房内に人工レンズを挿入

適応屈折度数

  • 近視度数-2.00D以上、-19.00D以下
  • 遠視度数はありません。
  • 乱視度数-0.75D以上-5.00D以下

※手術を行う際には前房に一定の深さが必要
※両眼同時手術が可能(ICLの場合)

ICLは、前房型フェイキックIOLと違い、虹彩と水晶体の間(後房)にレンズが固定されます。そのため、レンズの偏位や脱落をおこしにくいことが特徴です。 1997年に欧州でCEマークを取得後、世界64ヶ国、165,000眼以上に使用されています、日本では2010年に厚生労働省から国内初のフェイキックIOLとして承認を受けており、認定医制度のもと手術が行われており当院もその施設になっています。

ICL(フェイキックIOL)承認

ICLの角膜を削らない手術内容
  • インジェクターにて挿入
    (1)3mmの切開創からインジェクターにて挿入します。
  • 眼内でレンズがゆっくり広がります。
    (2)眼内でレンズがゆっくり広がります。
  • 指示部を虹彩の後ろに挿入します。
    (3)指示部を虹彩の後ろに挿入します。
  • ICLレンズを毛様溝に固定します。
    (4)ICLレンズを毛様溝に固定します。
ICLの4つの特長

<色鮮やかな見え方>
角膜を削ることなく、眼内のレンズで近視を矯正するため収差が増えません。さらにクリアで色鮮やかな見え方や、いままでとは違うハイビジョンの奥行や立体感を実感できます。

ICL眼 レーザー角膜矯正眼

<幅広い矯正範囲>
角膜を削ることが出来ない「強度近視の方」「角膜厚の薄い方」「角膜形状不正の方」にも可能です。

ICLの矯正量

<長期安定性>
生体適合性に優れた新素材「コラマー(Collamer®)」を採用しており、1997年から欧州で販売を開始し、全世界で300,000 眼以上の実績があり、14年以上の長期実績があります。

<ノンドライアイ、紫外線ブロック>
角膜を削らないので知覚神経を切断することなく矯正可能です。術後ドライアイを発症する心配がありません。レンズに紫外線吸収剤が含まれてますので、紫外線A波・B波をブロックできます。
※ICLはUV吸収サングラスの代わりにはなれません。

生体適合性に優れた新素材「コラマー(Collamer®)」

コラマーはHEMAとコラーゲンの共重合体です。生体適合性に優れた親水性素材です。

前房型有水晶体眼内レンズ
フォータブルレンズ:近視矯正用折りたたみ式レンズ

フォータブルレンズアーチフレックス(Artiflex)という折りたたみ式前房型フェイキックIOLは、3.2mmという短い切開創で手術できるため、術後乱視が生じにくく、また、レンズ直径が6mmであるため、ハロー、グレアが出にくいフェイキックIOLです。

トーリックレンズ:近視+乱視矯正用折りたたみ式レンズ

トーリックレンズ乱視入りの前房型ICL(フェイキックIOL)です。折りたたみ式であるため、3.2mmという短い切開創での手術が可能です。近視のみならず乱視矯正に優れるため、-2ジオプター以上の強度乱視の方が適応となります。

前房内に人工レンズを挿入

適応屈折度数

  • 近視度数-3.00D以上、-23.5D以下
  • 遠視度数+1.00D以上、+12.0D以下
  • 乱視度数-7.00D以下

※角膜の厚みに関係なく手術可能


フェイキックIOLの特徴と禁忌

特徴

  • レーシックが受けられない方(強度の近視、角膜が薄い人)にも有効。
  • 高次収差の増加がなく、コントラスト感度があがることが多い。
  • レーシックと比較して術後のグレア・ハロが少ない。
  • レンズの素材は安全性、生体適合性が高い。
  • 患者さんご自身の水晶体は温存するため、調節力はそのまま。
  • 手術は点眼麻酔のみで行い、注射による麻酔は不要。
  • レンズを取り除く再手術が可能。
  • 視力が良好な初期の円錐角膜であれば手術が可能。

禁忌(手術ができない場合

  • 年齢が20歳以下の方
  • 眼の病気(角膜・瞳孔・虹彩・ぶどう膜・網膜の疾患・白内障など)がある方
  • 緑内障の既往がある方、また眼圧が21mmHg以上の方
  • 角膜内皮が2000個/mm2以下の方
  • 視力・角膜に影響する薬を服用している方
  • 妊娠中の方・授乳中の方


診療時間

午前10:00 ~13:00
午後15:00 ~18:30
※朝の受付は、午前9:30 から

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午前9:30〜12:30
午後14:30〜18:00

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〒110-0005 東京都台東区上野1-20-10 風月堂本社ビル6階 TEL 03-3839-5092 医療社団法人 爽見会 吉野眼科クリニック 院長 吉野健一 (日本眼科学会認定眼科専門医)
東京歯科大学眼科講師 日本医科大学眼科講師

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