ブログ相談室

角膜化学症(消毒液による角膜外傷)

2007年5月24日

●●●●様:以下@でお答えします.

都道府県 = ●●県

主なご住所 = ●●●●

email = ●●●●

性別 = 男性

年代1 = 30代前半

内容 = 母親の右目について御相談があります。2年前、某●●県内にある大学病院で脊椎の手術を受けました。手術の際、うつ伏せになり消毒をするのですが、その消毒液が母の右目に入ってしまい手術が終るまで入ったままの状態だったのだと思います。その為、右目には障害を負ってしまい、かなり視力も悪くなってしまいました。毎日、右目に軟膏を塗ったりして見辛い目を少しでも良く治そうと、今でも努力しており、そして大学病院にも通院しながら今後、どのようにしてもらえるのか、只今、大学病院側と相談している最中です。ところがここに来て大学の先生から思い掛けないことを突如言われました。「その右目は酷い白内障です」と。私達が考える範囲では、違う病名に偽って逃げてしまわれそうで心配なのです。母の右目は消毒液が入ってしまたせいで、表面は白く濁っているのです。どこか違う眼科の先生に協力してもらい、母の右目を診察して欲しいのです。本当に白内障なのか?●●県内の眼科や隣、●●県の眼科も某大学の卒業の方ばかりで、そこに行くのも凄く不安なのです。どうか母の右目の診察していただけないでしょうか?お願いします。

@文面から消毒液が入って角膜が混濁したのは間違いないようです.そしてそれを外科医,麻酔科医,眼科医も認めているのですよね。「その右目は酷い白内障です」という言葉は「白内障もあります」という意味ではないですか?角膜に混濁が生じたのは紛れも無く消毒液または乾燥が原因で,入ったことは先方も認めているのですから普通に考えると医療機関側は逃げようがありません.そして,白内障の件ですが,消毒が入ったことが原因で白内障が進行することもありますので,白内障自体が消毒液と因果関係があるということも言えなくもありません.左右眼で全く同じ進行を呈するとは言いませんが,消毒液の入っていない反対の目には白内障が無いのですから,これも白内障と消毒液の因果関係を間接的に証明する証拠となりえると思います.また,白内障だけが原因で視力が落ちているのであればこれは白内障手術で治せます.角膜が混濁して視力が出ないのなら角膜移植が必要になりますが,角膜化学症(消毒液による角膜外傷)が基礎にあるということは比較的重症のドライアイを呈している可能性もありますので更に高度な角膜移植が必要で,経験豊富な医療機関での手術が必要になるでしょう.吉野眼科クリニック 吉野健一

〒110-0005東京都台東区上野1-20-10風月堂本社ビル6階

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東京歯科大学眼科講師 日本医科大学眼科講師

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