ブログ相談室

緑内障とレーシックの適応

2009年5月20日

●● ●●●様:以下@でお答えいたします。

> お名前 = ●● ●●●

> 都道府県 = 神奈川県

> 性別 = 女性

> 年代 = 40代前半

> 昨年の眼科検診で視神経の陥没を指摘されました。今のところ視野狭窄は出ておらず(生理的暗点は少々あるとのこと)、眼圧も正常値のようですが、将来的に緑内障予備軍の可能性あり、年一回定期健診で経過観察と言われています。

他のクリニックのHPのQ&Aで「視神経乳頭部陥凹拡大がある場合でもその他の眼の状態に問題がなければ手術は可能」との回答を見て、とりあえず検査を受けてみようと思い予約しましたが、念のため先にかかりつけの眼科医に相談をしたところ「将来的に万が一緑内障になった場合にリスクが生じる。」とのこと。自分なりにインターネットでも調べてみましたが、こちらのHPでもレーシックの際に一時的に眼圧を上げることで陥没した視神経にダメージを与える可能性があること、また術後も正常な眼圧が測定し難くなることで、将来緑内障の発見の遅れに繋がる、また将来の再手術(緑内障に限らず)の安全性も確証がないこと、などなど・・・やはりこれらのリスクを考えると悩んでいます。

一度事前検査を受けてみようとは思いますが、このような状態で適合になる場合もあるでしょうか?また、適合になった場合安心して手術を受けても大丈夫でしょうか?お忙しいところ申し訳ありませんが、ご回答をいただけると有難いです。よろしくお願いいたします。

@手術をする段階で緑内障でなければ、手術を受けてよいと思います.レーシックガイドラインでも緑内障であっても、「慎重に手術を行う」となっており「手術禁忌」ではありません。問題は,どう慎重にかということですが,

1)本当に緑内障か否かを術前にしっかり診断する。

2)術前の眼圧を何回かの診察で計測しその平均値を知っておく。

3)場合によっては,眼圧をあげる「レーシック」ではなく「PRK」を選択する。

4)レーシックであれ,PRKであれ,術後は見かけの眼圧計測値が平均5mmHg程度低く出るので,術後の眼圧は、計測値に5を足して本来の眼圧値と認

識する。

5)術後も定期的に診察を行ってくれる医療機関(保険診療が可能な眼科診療所)でレーシックを行う。手術やりっ放しのレーシック専門施設は禁!

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吉野眼科クリニック 吉野健一

〒110-0005東京都台東区上野1-20-10風月堂本社ビル6階

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東京歯科大学眼科講師 日本医科大学眼科講師

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