ブログ相談室

内膜症治療薬とレーシック適応

2009年12月28日

お名前= ●● ●●

都道府県= 埼玉県

年代1 = 30代半ば

内容=はじめまして。質問させていただいても宜しいでしょうか?来年4月に内膜症による卵巣脳腫の摘出手術を控えています。現在、内膜症の治療薬ディナゲスト1�を服用中です。レーシックを受けるのに、問題ないでしょうか。手術までには、ぜひレーシックを受けたいと思っています。12月のお忙しい中、大変恐縮ですが、ご回答宜しくお願いいたします。

@ディナゲストは、排卵抑制作用をもつプロゲステロンという黄体ホルモンの受容体に働いて、卵巣機能を抑制する作用があると聞いています。レーシックで問題になるとしたら、「通常のホルモン状態と異なる状況となる妊娠中や授乳中の方はレーシックを控えていただく」という項に関係するという事になるでしょう。なぜ、妊娠中や授乳中にレーシックを控えていただくかというと、何も胎児や母体にレーシックが影響を与えるという事ではありません。すべてのケースではないのですが、妊娠中や授乳中のホルモンの変化により角膜の厚さに変化が生じるという報告があるからです。角膜厚に変化が生じると屈折値にも変化が生じますし、角膜の切除量を決定する際にも手術の適応を検討する際にも影響が生じます。ですので、ご質問者の場合、ディナゲスト内服後に屈折状態が変化していない(眼鏡やコンタクトレンズの度数に変化がない)ということが確認できるのであれば、たとえディナゲストを内服していてもレーシックを受けてはならないという事にはならないと思います。以上、ご参考までにご検討ください。

> 吉野先生

> お忙しい中、お調べいただきまして有難うございます。

> ホルモンの変化で角膜厚が変化するなんて、人の体っていろいろ複雑に作用しあっているのですね。

> ご指摘いただいた眼鏡・コンタクトの度数には、変化は感じていないので大丈夫

> かなと思います。内膜症の治療は長期間、薬を服用する必要があるということなので、

> 気をもんでいましたが、おかげさまで、安心して適応検査に伺えそう

> です。有難うございました。 

                  ●●

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吉野眼科クリニック 吉野健一

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