ブログ相談室

屈折矯正手術と緑内障

2011年8月19日

以下@でお答えします。

▼送信内容

お名前 = ●●●●

都道府県 = 東京都

主なご住所 = 江東区●●●●

email = ●●●●@ybb.ne.jp

性別 = 男性40代後半

内容 = 強度近視(屈折度数、右ー10.5、左ー9.5)で5年前に正常眼圧緑内障と診断されています。幸い視野狭窄は点眼での治療で止まっており、現在も経過観察中です。また長い期間コンタクトレンズを使用したせいか、角膜内皮細胞の数も少なくなっており、コンタクトレンズの装用は週2~3日にするよう眼科医に指示されています。

@どの程度の角膜内皮細胞数の減少なのでしょうか?知りたいところです。

1年ほど前に地方の大学病院の近視外来を受診した再は、角膜の厚さは十分あるので、緑内障はあるが、レーシックは可能と判断されたことがあります。仕事では強い強度のメガネでのパソコン作業が多く、強い眼精疲労があり、悩みのたねです。オサートやレーシックなどの近視の矯正は、私のようなものでも可能可能でしょうか?

@私は、オルソケラトロジー臨床試験施設委員会委員長としてガイドラインの作成に関与しましたが、ガイドラインでの安全かつ有効な適応矯正屈折度数は、-4Dまでとなっています(http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/orthokeratology.pdf)。高額な治療費をかけたにもかかわらず満足な効果が得られず、更に合併症を起こし、結局、治療費の返金を受けることもなく断念なさった大勢の患者さんが当院を受診します。あなたのよううなケースの場合には、効果、安全性の観点から絶対オルソケラトロジーはやめた方がよいです。

また、ガイドライン上では、緑内障に対するレーシックは「実施に慎重を要するもの」となっており(http://www.nichigan.or.jp/member/guideline/lasik.jsp)、禁忌ではありませんが、あなたのように強度近視の方は、今後緑内障の進行も懸念されるため、真の眼圧の測定に支障をきたすレーシックはお勧めしません。

コンタクトレンズ不耐症(様々な原因でコンタクトレンズが使用できない状況)で、どうしても屈折矯正手術を希望なさるなら、-10D以上の近視であれば、ICL(フェイキックIOL)をお勧めします。前房型と後房型がありますが、角膜内皮細胞に影響が少ないのは後房型でしょう。当院では両方とも扱っておりますのでご興味がある場合は、お電話で予約をお取りいただいたうえで是非一度ご来院ください。

下記、レーシックセンターURL: https://www.yoshino-eye-clinic.com/をご参考にしてください。

吉野眼科クリニック 吉野健一

〒110-0005東京都台東区上野1-20-10風月堂本社ビル6階

TEL:03-3839-5092, FAX:03-3832-3730

レーシックセンターURL: https://www.yoshino-eye-clinic.com/

吉野眼科クリニックURL: https://www.yoshino-eye-clinic.com

吉野先生

早速のご回答ありがとうございました。

疑問が解消しました。

オサートについては、現在緑内障でお世話になっている近くの先生のアドバイスもあり断念いたしました。ICL(フェイキックIOL)は知りませんでしたが、かなり本格的な手術になるようですし、費用のこともありますので、しばらくメガネで様子を見ようと思います。角膜内皮細胞数の検査結果は失念しました。

コンタクトレンズを着用していたのは10年以上前で、当時の酸素透過性ハードレンズを使っていましたが、異物感が出てきて中止しました。最近はさらに酸素透過性の良いものがでていると聞きますので、再開できる目の状態であれば、検討させていただきたいと思っています。

取り急ぎ御礼まで

江東区●● ●●

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〒110-0005 東京都台東区上野1-20-10 風月堂本社ビル6階 TEL 03-3839-5092 医療社団法人 爽見会 吉野眼科クリニック 院長 吉野健一 (日本眼科学会認定眼科専門医)
東京歯科大学眼科講師 日本医科大学眼科講師

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