寝ている間だけコンタクトレンズを装用
朝、レンズを外して、日中は裸眼で過ごすことが可能になるオルソケラトロジー
オルソケラトロジー(以下オルソK)とは、特殊なハード・コンタクトレンズを夜寝ている間に装用することで、日中は視力が回復し裸眼で過ごせるようになる新しい近視矯正法です。レーシック手術とは異なり、オルソKによる矯正効果は可逆的です。 |
オルソKは、2002年に米国FDAにより医療用具として承認を受け、その後世界各国に普及しています。日本では、2009年4月に厚生労働省により、その効果と安全性における有用性が評価され1社が承認を受けました。 当院では2001年3月、日本で最も早い時期より、医師の裁量権の元オルソKの処方を行って参りました(厚生労働省の治験期間中は除く)。院長吉野はオルソKの治験においてメディカルアドバイザーや、日本コンタクトレンズ学会のオルソケラトロジーレンズ臨床試験施設委員会委員長を兼務するなど、オルソKの効果と安全性の客観的な評価に取り組んできました。 |
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オルソケラトロジーのメカニズム
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<その他よく頂く御質問>
どの様な人が使用できますか? |
基本的には,中等度(−4D)までの近視が適応範囲となります。 |
コンタクトレンズを着けたままで眠ることは、危険ではないのですか? |
ハードコンタクトは酸素透過性が非常に高いものであれば連続装用(寝ている時も付ける)が可能とされております。オルソケラトロジー用のレンズ素材は,連続装用が可能な高酸素透過性を有していますが、長期的な評価はまだ明らかにされていない部分もあります。しかし、酸素不足の裏づけとなる角膜内皮細胞数の減少を報告した論文は、現在のところありません。 |
いつ、レンズを着けるのですか? |
眠る前にレンズを着け,朝起きたら外します。目標は朝起きてから寝るまでの間、眼鏡やコンタクトレンズなしで,一日を過ごせることです |
近視軽減効果はどれくらい続きますか? |
個人差はありますが,起きている間、また場合によっては24時間〜36時間程度効果が持続します。 |
どれくらいの頻度でレンズを付ける必要がありますか?
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大部分の患者は、毎日夜寝る前にレンズを付ける必要があります。 |
レンズの寿命は,どれくらいですか?
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だいたい2〜3年ぐらいです。 |
視力は突然元に戻ってしますのですか? |
就寝時のレンズ装用を中止した場合,徐々に元の近視に戻っていきます。最終的に元の角膜カーブに戻るのは2週間〜1ヶ月程度です。 |
初めてレンズを着けてから,どのくらいで効果が現れて来ますか? |
近視度数の軽減は,次の日から現れ,1週間〜2週間で目標の視力に到達します。しかし、いかなる処方変更を行っても目的裸眼視力を達成できないケースも存在します。 |
どの様な手順で処方が行われるのですか? |
はじめにオルソケラトロジーが適応となるかどうかの検査が必要です。近視の度数,眼病の有無,角膜の状態,涙液の検査等で問題が無ければ,その場でトライアルレンズを装用します。角膜形状に合ったテストレンズを選んだ後,一時間トライアル装用を行い評価します。 |